【推しの子】第85話感想 ブレーン壱護の入れ知恵

【推しの子】

※この記事はネタバレを含みます。

【推しの子】第85話「打算」が更新されました!

前回はルビーがバラエティ番組に出演し、最後には苺プロの元社長の壱護さんも登場しましたね。

今回は壱護との会話を通してルビーが売れる為の方法を色々と実践していました。まさにサブタイトルの「打算」と一致する内容のお話。ルビーはそのままでも売れそうな魅力があるのにしたたかさまで身に着けてしまうのか…。

アホみたいに明るいルビーも素敵ですが、打算的に動く計算高いルビーもまた違った魅力がありますね。これからルビーがどのようにして芸能界で売れていくのかが楽しみです。

それでは感想を書いていきましょう!

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【推しの子】第85話「打算

「苺プロ」の元社長

自分の父親の情報を得る為に「苺プロ」の元社長「斎藤壱護」と接触したルビー。

アイと相当関わりの深かった壱護ならもしかして父親について知っているのではとあたりをつけたルビーでしたが、しかし壱護はルビーたちの父親については知らない様子でした。「知ってたらとっくにぶっ殺しに行ってる」とのこと。そりゃそうか。

ならばと当時アイと関わりのあった人の連絡先を聞き出そうとするルビーでしたが、壱護はこれを断固拒否。ルビーの性格上、教えたら手当たりしだいに会いに行ってしまうだろうという懸念から、壱護は関わりのあった人物の連絡先を教えてくれようとはしませんでした。

当時アイと関わりのあった人物というと16年も前の人間関係になりますから、当時はまだ新人だったりパッとしない役職だった人も、今ではベテランやお偉いさんになっています。そんな人たちに多少有名になった程度のルビーが会いに行ったところで、相手にされないばかりか所属事務所(苺プロ)に迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。連絡先を教えないという壱護の判断は賢明でしょう。

ルビーが動くにはまだまだ知名度が足りません。お偉いさんたちにマトモに相手してもらうためにはもっともっと売れる必要があります。

食い下がった結果ルビーは、「向こうから会いたいと言いたくなるほど売れたら会わせてくれる」という約束を壱護に取り付けたのでした。

で、そんな約束を取り付けた直後に「どうやったら売れるか教えて」と壱護に訊いてしまうルビーがなんともルビーらしい。そこは「売れたらまた会いにくる」的なことを言って颯爽と立ち去るシーンではないのか(笑)。

これにはさすがの壱護も「自分で考えろよ…」とちょっと引いていましたね。しかし、「深掘れワンチャン」のリポーターの仕事が取れたことを話すと態度は一変。壱護はかなり興奮気味に喜んでいました。どうやら鏑木Pへの企画書提出の件は壱護の入れ知恵だったようです。

「深掘れワンチャン」の仕事が取れたところからすぐに次の仕事に繋がることを考え始める壱護。社長の座から退いて随分経つとは思いますが、経営者としての思考や情熱はまだ燻っているようですね。

そんな壱護を見て、アイが売れたのはやはり壱護の手腕あってこそだと考えたルビーは、改めて壱護に売れるための方法を訊いたのでした。

週刊ヤングジャンプ2022年No.30号 【推しの子】第85話より引用

売れるための入れ知恵

後日、「深掘れワンチャン」のリポーターとして再びバラエティ番組に出演したルビーは早速壱護から教わった売れるための方法を実践していきました。

まず大事なのはキャラが明確であること。トークが忙しなく回るバラエティ番組では、長々と自己紹介をしたり誰に話を振るか悩んだりする時間などありません。そんな状況の中ではキャラが立っている人が強い。キャラが明確であれば番組内でのポジションを獲得でき、トークも振ってもらいやすくなるため、バラエティに於いてはキャラクターが明確であることが最重要事項であると壱護は言いました。

なるほど、この教えは参考になりますね。ちなみに、アクアは「毒舌クール」なキャラを前面に出して、誰かがヘンなことを言った時にバッサリ切ってくれる人として番組内でのポジションを獲得しています。

一方、ルビーはおバカキャラを前面に出していくことを選択。作品内のルビーの印象ともマッチしていますね。

そこで、番組内でキャラを印象付けるためにもってきたバカエピソードがこれまた強烈。「このあいだ家が火事になりかけた」というエピソードを持ってきて、その理由が「石鹸を作ろうと思ってハンドソープを鍋で焼いた」ってんですから度肝を抜かれてしまいました。

実際は、昔に「油と詰め替え用の洗剤を間違えて鍋に入れた」というエピソードが元になっているようなのですが、そもそものエピソードがもうヤバイですね…。

番組内で話したエピソードは話を盛り過ぎて別物になってしまいましたが、当初の目的だった「おバカキャラ」を印象付けることには成功しました。加えて、話が盛り上がってきたところでアクアにトークを振りオチをつけるという、アクアのキャラを活かした見事なトーク回しを披露してみせました。

そして、壱護から教えられたもう一つ重要なことが「ADには優しくすること」でした。ルビーはこの教えもしっかり実行。炎天下での撮影で暑そうにしているADにタオル的なものを差し入れてあげました。

AD(アシスタントディレクター)とは番組収録が円滑に回るよう撮影の下準備から掃除などの雑用まで様々なサポートをしてくれる人のことで、ゆくゆくは現場を取り仕切るD(ディレクター)になる可能性のある人たちです。

ルビーのような駆け出しが現役のDと懇意になることは難しいかもしれませんが、下積み期間であるADの人と仲良くなっておけば、そのADがDになった時にいろいろと融通を効かせてくれるかもしれません。売れる為には「打算」も必要なんですね。

しかし、これらのあまりに要点を押さえたルビーの行動に、アクアは「誰かが入れ知恵をしている」と勘づきました。次回以降アクアになにか動きがあるのか、アクアの動向が楽しみです。

週刊ヤングジャンプ2022年No.30号 【推しの子】第85話より引用

感想/まとめ

ルビーと壱護の会話と、売れる為の方法の実践回でした。

壱護さん、見た目も変わってしまって相当やさぐれてるのかと思っていましたが、想像していたよりも前とあまり変わらなくて少し安心しました。何より、経営者としての情熱がまだ燻っているところがよかったですね。なんだかんだ言ってルビーに教えを請われたら丁寧に教えてあげるところも優しい。

アイを失ったショックで事務所の経営は辞めてしまったようですが、まだ経営者としての情熱が残っているのなら、ルビーやアクアが可能性を見せつけることで再び社長になる未来もあるかもしれませんね。まあ、その際はミヤコさんに一言謝った方がよさそうですが。

それと、今回のルビーはそれなりに表情が動いていてよかったですね。壱護と話しているときも顔が動いていましたから、これまでは単に描写が少なかっただけで、闇堕ちしても眼以外はこれまでとあまり変わっていないのかもしれないと今回のルビーを見て思いました。

番組内では前回同様、表情がコロコロと変わっていて闇堕ち前のルビーを見ているようで面白かったです。打算に形作られた表情ではありますが。

打算と言えば、壱護の教えは結構勉強になりますね。バラエティでのキャラ付けの重要性やADに優しくするなど、なかなか語られることのない裏事情を知ることができるのは面白いです。こういった裏側が知れるところも【推しの子】の魅力の一つですね。

それにしても、壱護に教えられたことをすぐさま実行に移せるルビーも凄いですね。流石はアイの娘といったところなのでしょうか。まあでも、赤ちゃんの頃からアマテラスの真似とか上手でしたし、元々持ち合わせている才能なのかもしれませんが、なんにしても凄い才能です。

しかし、あまりに的確に動きすぎて普段のルビーを知っているアクアからはブレーンの存在を勘づかれてしまいました。この気づきはアクアが壱護と接触するキッカケとなるのでしょうか。

壱護と接触するということは、それすなわちルビーの異変にも気づくということ。そうなればまたお話が進みそうな気もしますから、これからアクアにどんな動きがあるのか気になるところです。

さて、次回予告を見るに、次はバラエティ番組の裏側が描かれる様子。どんな裏事情が知れるのか楽しみですね。

それではまた次回!

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