※この記事はネタバレを含みます。
【推しの子】第60話「太陽」が更新されました!
さてさて、かなちゃんとあかねちゃんの関係に焦点が当てられ、益々の盛り上がりを見せてきた2.5次元舞台編。
前回は天才役者二人のそれぞれを強みを見せつつ幼少期の因縁へという終わり方でしたが、今回明かされる二人の過去とは一体どのようなものなのでしょうか。
あの天使のようなあかねちゃんがあれほど重い感情を抱くようになった過去ですから、二人の幼少期に何があったのか、私、気になります!
それでは感想を書いていきましょう!

【推しの子】第60話「太陽」
二人の出会い
「憧れのかなちゃんに会える」と期待に胸を膨らませていた幼少期のあかねちゃん。しかし、かなちゃんとあかねちゃんが初めて出会った時の雰囲気はあまり良いものではありませんでした。
まさか、オーディションスタッフから「かなちゃんが選ばれる事は決まっている」という特大爆弾発言を聞いた直後に出会ってしまうとは…。「やっべ…」っておま、手遅れなんだよスタッフさんよぉ!
スタッフが去った後、本物のかなちゃんを前に照れながらもの必死に会話しようとするあかねちゃん。ただ、何を話すのかといえばやっぱり出来レースの話になってしまうわけで。芸能界を知らないあかねちゃんは「何かの間違いだよね?」と流そうとしましたが、かなちゃんは出来レースを肯定。かなちゃんの発言と態度に、あかねちゃんは相当なショックを受けたようでした。
それでも食らいついてくるあかねちゃんに苛立ったかなちゃんは、あかねちゃんの被っていた帽子をブン取り、「私はアンタみたいなのが一番嫌い」と拒絶の言葉をぶつけて去って行ったのでした。
後ほどあかねちゃんが考察していますが、当時のかなちゃんはちょっとずつ仕事が減ってきていて、内心焦りがあったみたいですね。今までは「私が正義」と言わんばかりの演技をしてきたかなちゃんでしたが、子役として芸能界で揉まれる中で随分と聞き分けのいい子になってしまいました。お金になれば演技なんてどーでもいいとか、本心ではないとはいえ、鏑木みたいなことも言ってましたしね…。
でも、当時のかなちゃんも相当辛かったんだろうな。今まではバリバリ子役として活躍していたのにだんだんと必要とされなくなってきて、本当は出来レースなんてしたくないけど、仕事が貰える貴重な機会だから仕方なく受け入れて。本当は「有馬かな」のブランドではなく自分自身を見てもらいたかったのでしょうけど、芸能界で生きていくためには聞き分けのいい子供になって周りの期待に応え続けるしかなかったのでしょう。
そんな中目の前に現れたのが、キラキラの眼差しで理想を掲げてくるあかねちゃん。やや追い込まれているところで図星を突かれては、幼いかなちゃんがキレてしまうのも無理のない話かもしれません。
とはいえ、かなちゃんの事情を知らないあかねちゃんからしてみれば、憧れのかなちゃんから初対面で「嫌い」と言われてしまったのは相当なショックだったことでしょう。
かくして、幼少期のかなちゃんとあかねちゃんの出会いは最悪の形となってしまったのでした。

あかねちゃんの”理想”
かなちゃんに「嫌い」と言われたことをキッカケに、人の心について勉強を始めたあかねちゃん。幼少期からずっと勉強を続けた結果、今の陶酔型完コピモンスターが生まれてしまいました。
しかし、人の心について勉強を続けたことで、大きくなったあかねちゃんは幼少期にかなちゃんが何故あんな事を言ったのか少しだけわかるようになっていました。
ちょっとずつ仕事が減っていくことに恐怖を覚えていた事、自分を見て、自分を必要としてほしいと思っていたこと、しかしそれが叶わず、結果周りの期待に応え皆と一緒に生きていこうと考え方を変えたこと。
それらの幼少期から最近までのかなちゃんの気持ちを察したうえで、「そんなの駄目だよ?」とかなちゃんを否定するあかねちゃん。
あかねちゃんは、かつての自分勝手で圧倒的で、周りを全員食べてしまうような、眩しく輝く太陽のような演技をするかなちゃんが大好きだったのです。だからこそあかねちゃんは、周りに合わせて引き立て役に回ろうとする今のかなちゃんが大嫌いなのです。
そんな今のかなちゃんに当てつけるかのように、あかねちゃんは“周りを食べちゃう様な演技”を始めるのでした。
これは…これは想像より遥かに重かったッ…!
あかねちゃんがかなちゃんを嫌っているのは憧れのかなちゃんが理想と違う人物で幻滅しちゃったからかなーと思っていましたが、そんなレベルの話ではありませんでした。
まさか、かつての太陽のようなかなちゃんが好きすぎるあまり、今のかなちゃんを認めていないだけだったとは…。しかも、かなちゃんが今の演技をするようになった経緯をある程度察しつつ、それでもなお自分の理想を押し付けてくるとは…これはガチ恋勢もドン引きのヤンデレだぜ。
かなちゃんがあかねちゃんの演技から感じていた「私が正しい」「貴方は違う」という圧はまさしくその通りだったわけですね。なるほどねぇ。これはかなちゃんから嫌われるわけですわ。
そんなかなちゃんへの理想を抱きながら演技力を磨き続けてきたあかねちゃん。かなちゃんと一対一のシーンで自分が理想とする”周りを食べちゃう様な演技”を披露するというのは、今のかなちゃんに対する当てつけなのでしょうか。
なんか目がアイみたいな輝き方してますが、あかねちゃんが一体どんな演技を魅せてくれるのか楽しみですね。

感想/まとめ
かなちゃんとあかねちゃんの過去、そしてあかねちゃんのかなちゃんに対する想いがはっきりしたお話でした。
幼少期の因縁に関しては、かなちゃんの気持ちも察せられるし、純粋にかなちゃんに会えるのを楽しみにしてたあかねちゃんの気持ちもわかるし、なんだかどっちも守りたくなる気持ちになりますね。
幼少期の二人はどちらも悪くない。悪いのは出来レースを暴露しやがったスタッフ。マジあり得ねぇだろあのスタッフ。そもそもかなちゃんとあかねちゃん間違えてんじゃねぇ!
スタッフが余計な事を言わなければ、かなちゃんとあかねちゃんの出会いは全く違うものになっていたかもしれないのに…。スタッフの罪は重い。
ただ、その後のかなちゃんとあかねちゃんの関係については、あかねちゃんの想いが重すぎた印象を持ちました。
未だにかつてのかなちゃんを取り戻そうとしているうえに、完コピモンスターになったキッカケもかなちゃんだったとは…。これ、初対面で幻滅して関係終わらせてた方がまだマシだったんじゃないか…?
ここまでかなちゃんのことが大好きだったとは、恐れ入りました。かなちゃんへの想いを糧に”天才役者”と呼ばれるまでに成長したことは本当に凄いことだと思います。
ただ、かなちゃんのことが大好きだからこそ、あかねちゃんには”過去の”かなちゃんだけではなく、”今の”かなちゃんのことも見てあげてほしいと思っています。かなちゃんも子役時代からずっと悩み、苦しみ、そして今のスタイルで活動することを選んだのです。
かなちゃんの気持ちはこれまでのお話の中でじっくり語られてきているだけあって、とても無下にできるものではありません。かなちゃんは心の底から”私を見て”と願っているのに、髪型まで似せるほどの大ファンであるあかねちゃんが”子役時代の面影”しか見ていないなんて、そんなのあんまりじゃあないですか。
共感能力が高くかなちゃんの心情も察せられるあかねちゃんだからこそ、自分の理想を押し付けるのではなく、もう少し”今の”かなちゃんに寄り添ってあげてほしいなと筆者は思いました。
さて、そんなかなちゃんへの理想を語りつつ、かなちゃんとの一対一のシーンで”周りを食べちゃう様な演技”を始めたあかねちゃん。目がアイのように輝いているということは、これからアイレベルのカリスマ性を発揮するのでしょうか。なんだか恐ろしく目を引く演技になりそうで、次回のお話も楽しみです!
ですが、今週が掲載連続4回目となるので、サイクルどおり来週は休載です。これまた熱いところで休載となりましたが、あかねちゃんの気持ちもハッキリしたことですし、これまでのかなちゃんとあかねちゃんの関係を読み返しながら次の掲載を待つとしましょう。
これからも【推しの子】から目が離せません!!
それではまた次回!
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