[あやかしトライアングル] 第28話 感想

※この記事はネタバレを含みます。

どうも、重平です。

「あやかしトライアングル」第28話「ノスタルジック・ホーム」の感想です。

「あやかしトライアングル」第28話「ノスタルジック・ホーム

祓忍組合からの忍務を受け、「妖の住む家」に向かう祭里達。

祭里達は家に向かう道中で画楽と出会い、今回の依頼が画楽によるものだったことを知る。

画楽はアトリエ用に空き物件を購入しようとしたが、先に他の妖が住み着いており、かつ心を開いてくれず仲良くできなかったため祓忍に仕事を依頼したのだ。

画楽から鍵を渡され家の中に入る祭里達。

しかし、家に入った途端シロガネは外にはじき出されてしまった。

どうやら、空き家に住んでいる妖は人間にしか興味がないようだ。

内側からドアを開けようにも開けることができなかったため、そのまま家の中を探索する祭里とすず。

すると、突如として何もなかった部屋に家具が現れた。

祭里はすずに注意を呼びかけようとしたが、口が勝手に動き「居間でテレビでも見よう」と、思ってもいないことを口走った。

自分に起こった出来事に驚きつつもすずを心配する祭里だったが、すずも同様に妖の術にかかっていた。

祭里とすずは居間でテレビを見始め、何も映っていないにも関わらず笑っていた。

祭里とすずの発言や行動は、家に住まう妖によって完全にコントロールされていたのだ。

その後も祭里とすずは、ギターで弾き語りをやったり、雑誌を読みながら談笑したりと、妖に操られるがまま行動した。

だが、他愛もない時間を2人で過ごしていくうちに、祭里とすずは幸せを感じていた。

この幸せな時間をずっと過ごせるのならと、祭里とすずは現在の状況を受け入れ始め、雰囲気に流されるままキスをしようとした。

しかし、2人の唇が触れ合う直前、すずの内側からすずに語り掛ける少女がいた。

幼い頃のすずを想起させる長い黒髪の少女は、偽物の幸せに納得してはいけないとすずを止めると、「お手本を見せる」と言ってすずの身体を乗っ取った。

一瞬、力なく祭里に抱き着いていた手を緩めるすず。

しかし、次の瞬間には立ち上がり、同時に短かった黒髪が腰の辺りまで長く伸びた。

そして、その身に纏う気配も変わっていた。

すずの変貌に祭里は勿論、外から見ていたシロガネと画楽も驚いた。

しかし、すずは特に周りを気にすることはなく、妖巫女の力を使って家に住まう家の形をした妖を連れ出し、腕に抱きかかえた。

この空き家に居た妖は、仲良しの老夫婦の何十年もの想いが家に宿り妖になった”迷い家(まよいが)”の一種だった。

ずっと見守っていた老夫婦も既にいなくなっており、2人の想いから生まれた迷い家ももうすぐ消えそうだったため、この迷い家は最期にどうしても仲良し夫婦の姿が見たくて祭里とすずを操っていたのだ。

妖気から妖の気持ちを感じ取ったすずは、魄で若かりし頃の老夫婦の姿を再現し、迷い家に見せてあげた。

最期にもう一度仲良し夫婦の姿を見ることができた迷い家は、願いが叶ったことで浄化され、成仏していった。

その一部始終を外から見ていたシロガネと画楽。

シロガネは、この依頼を画楽が妖の事情を理解した上で仕組んだのではないかと画楽を睨みつけたが、画楽は何も言わずそっぽを向いていた。

迷い家の最期を見届けたすずは、「祭里がいてくれたから私は”花奏すず”になれた」と祭里にお礼を伝えた。

祭里はすずの体を借りて現れた少女に「お前誰だ?」と問いかけたが、少女はその問いに答えることなく消えていった。

少女が消え、髪も元の短さに戻ったすずはそのまま倒れこむ。

祭里はすずを心配し必死に呼びかけた。

すずは祭里の声を聞くと「ティラミス!」と言って飛び起き、すっかり元のすずに戻っていたのだった。

感想/まとめ

いやぁ、迷い家君の話はなかなか感動的でしたね。

すず(?)が再現した仲良し夫婦の姿を見て、迷い家が再会の涙を流しながら成仏していくシーンには少しうるっときてしまいました。

とはいえ、家に入ってきた祭里とすずを操って夫婦の行動を再現するというちょっと強引な手段をとってしまいましたが、消える前にあの頃の夫婦の姿をもう一度見たいという思いからの行為でした。

それほどまでに、この迷い家を生み出した夫婦は仲が良かったんですね。

そんな仲良し夫婦の想いから生まれた妖ですから、きっととても優しい妖だったのでしょうね。

まあ、空き家に入ったら外に出られなくなる上に勝手に体を操られて、何も映っていないテレビを見せられながら笑うとか怖すぎるんで私は絶対に嫌ですけどね。

「そんなこんなで良いお話でした」と締めくくりたいところですが、私は忘れちゃあいませんよ。

すずの内側にいた謎の黒髪ロング少女の事を!

どうやら昔に祭里と会ったことがあるようですし、「祭里のおかげで”花奏すず”になれた」と何やら意味深な発言をしています。

しかし、祭里には黒髪ロングの少女の気配には覚えがないようですし、すずも少女と入れ替わっている間は意識を失っており、少女の存在を認識できていない様子。

幼き日のすずの姿をしていましたが、彼女はいったい何者なのでしょうか?

私個人の推測としては、すずの内側にいることや、妖の記憶を読み取って夫婦の姿を再現するなど、本来のすずよりも魄のコントロールができていることから、「妖巫女の力そのもの」なのではないかと考えています。

なんにせよ、物語の核心に関わってきそうな存在ですので、今後の黒髪ロング少女の思惑や動向が気になるところですね。

さて、今回はほのぼのしたかと思いきやガッツリ伏線が張られたお話でした。

この先の展開が益々楽しみになりました!!

それではまた次回!

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