※この記事はネタバレを含みます。
【推しの子】第61話「受け」が更新されました!
一週間ぶりに【推しの子】が来たぁ!!
前回は幼重曹ちゃんと幼あかねちゃんを堪能できるかと思ったらあかねちゃんの激重ヘビーボンバー回だったわけですが、最後は大変興奮する締め方でしたね。
さて、前回はあかねちゃんの心情にフォーカスが当てられたわけですが、今回も引き続きあかねちゃんのターンが続くのか、それとも重曹ちゃんにフォーカスが当てられることになるのか、非常に気になるところであります。
重曹ちゃんとあかねちゃんの戦いはどのように展開していくのか、今回のお話からも目が離せません!
それでは感想を書いていきましょう!
【推しの子】第61話「受け」
「受け」の演技
あかねちゃんは自分の理想を体現するかの如く舞台上で輝く演技をする。それはまさしく圧巻の一言で、多くの役者が同時に演じる大立ち回りのシーンの中でも飛びぬけて目立っていました。
全てはかなちゃんを焚きつけて本気の演技をさせるため。かつての子役時代のように、太陽のように輝くかなちゃんと本気の対決をするために「かかってこい」と煽っているのです。
さて、あかねちゃんに演技で煽られた重曹ちゃんはさぞや不快な気持ちになっているのかと思いきや、案外反応は悪くありませんでした。ウキウキとした表情で身体をソワソワさせ、あかねちゃんのような目立つ演技で今にもぶつかっていきそうな、非常に高ぶっている様子です。
しかし、重曹ちゃんはそんな自分の気持ちを許しませんでした。かつての子役時代、自分本位の演技を続けたことで周囲から人が去ってしまった、その経験が重曹ちゃんに舞台上で目立とうとすることを許さないのです。
重曹ちゃんはあかねちゃんに真正面からぶつかるのではなく、自分が一歩引いてあかねちゃんを目立たせる「受け」の演技に徹しました。
この「受け」の演技こそ、今の重曹ちゃんの演技スタイル。これまでの経験から生み出した、周囲に求められる正しい演技なのです。しかし、あくまでそれは周りが求めている演技、重曹ちゃんはそれでいいのでしょうか。
本気で演りたそうな重曹ちゃん。かわいい。
あかねちゃんとアクア
本気の勝負を仕掛けるもかなちゃんが勝負に乗って来ることはなく、「受け」の演技に徹する様子を見たあかねちゃんは、自分が間違っていたのではないかと落ち込みました。そんなあかねちゃんに「それでいい」と声を掛けるアクア。アクアもまた、重曹ちゃんが「受け」の演技をすることに思うところがあったようです。
というのも、アクアは重曹ちゃんが「私を見ろ」という演技をしている時が一番輝いていることを知っているから。重曹ちゃんのわざわざ自分を殺すような演技をあまりよく思わなかったようです。
重曹ちゃんのことを本当によく見てらっしゃるアクアさん。でも、それを彼女のあかねちゃんの前で言うなんて、あかねちゃんが嫉妬しちゃうぞ?
しかし、本気の重曹ちゃんと演りたいあかねちゃんと、「受け」の演技を「腹立つ」と言うアクアが揃ったことで、二人は重曹ちゃんに本気を出させるべく動き出します。果たして二人は重曹ちゃんから本気の演技を引き出すことができるのか。本気を引き出すために二人がどんな演技を見せてくれるのか楽しみですね。
重曹ちゃんの本心は?
あかねちゃんが重曹ちゃんに仕掛けた本気の勝負、結果は重曹ちゃんが「受け」に徹して勝負に乗ってこなかったことで、そもそも勝負自体なかったことになりました。
重曹ちゃんの「受け」の演技、これは重曹ちゃんがこれまでの経験の中で培ってきた非常に素晴らしい演技技能です。実際、舞台を鑑賞していた子供部屋おじさん五反田監督も「良い「受け」をする」と言っています。しかし同時に、「ディレクション側からしたらこれほど使いやすい役者も居ない」とも言っています。
そう、これはかつて自分本位な演技をしていたことで周囲から人が去ってしまった重曹ちゃんが、仕事をもらうために周囲に受け入れられるよう身に着けた演技。番組などの制作陣にとって使いやすい周囲に溶け込むような演技をしなければ、芸能界で生きていくことができなかったのでしょう。
とはいえ、重曹ちゃんの「受け」の演技はかなりの水準のものですから、この演技スタイルに重曹ちゃん自身が納得しているなら何も問題ありません。しかし、あかねちゃんと本気の勝負をしようとした時のウキウキとした表情、そして「受け」に徹することを決めた時の沈んだような表情を見るに、重曹ちゃんは本当は自分が前に出て演技したいと思っているのではないでしょうか。
これまで筆者は重曹ちゃんは今の「受け」のスタイルに納得しているものと思っていました。この「受け」のスタイルこそが今の自分の演技なのだと。だから、前回のグイグイくるあかねちゃんはちょっと理想を押し付けすぎなように見えて、今の重曹ちゃんも見てあげてほしいなと思っていました。
でも、重曹ちゃんは「受け」に納得していたわけではなかったんですね。今の自分のスタイルを否定しているわけはないが、全肯定しているわけでもないと言いますか。思えばファーストステージ回然り、姫川と稽古した時然り、自分をガンガン前に出す重曹ちゃんは生き生きとしていましたね。ここをしっかりと見抜いていたアクアは流石です。
こうなってくると、あかねちゃんの重曹ちゃんを焚きつける行動はある意味正しかったのでしょうか。重曹ちゃんが本来望んでいる本気の演技を引き出そうとしていたわけですからね。重曹ちゃんが勝負に乗ってこなかった時も落ち込んでましたし、純粋な善意からの行動だったのかもしれません。いや、それはそれでちょっと怖いですし理想も抱きすぎだった気がするんで、まあやり方がちょっと強引だったって感じですかね。
しかし、あかねちゃんの想いにアクアも乗っかってきました。あかねちゃん一人ではうまくいかずとも、アクアと協力すれば重曹ちゃんの本気を引き出せるかもしれません。
あかねちゃんとアクアが重曹ちゃんの本気を引き出せるとすれば、やはりアクアの感情演技でしょうか。アクアとあかねちゃんが秘密裏に特訓していた感情演技、強烈なトラウマを抱えながらも会得した感情演技であれば重曹ちゃんの心を動かすこともできるかもしれません。
本気を出したくても出せない重曹ちゃんのために、ここはアクアが人肌脱いでもらいたい。以前の「今日あま」の時のように、重曹ちゃんが思いきり演れる状況を作り出してあげてほしいですね。
感想/まとめ
重曹ちゃんの「受け」の演技、そして本音に迫るお話でした。
くぅ~!!やっぱ休載明けの【推しの子】は染みますね~!とても面白かったです!
あかねちゃんが本気で演じるシーンとか、最近のメンゴ先生は毎回のようにとんでもない画力の絵を入れてきますね。「東京ブレイド」の舞台にこれほどのめり込めるのはメンゴ先生の描く迫力満点のイラストのおかげです。
それにしても、重曹ちゃんは本当は前に出て目立ちたかったんですね。でも、過去にそれで人が離れていった経験がある以上、もう自分から身勝手な演技をすることができなくなってしまった。あかねちゃんの圧巻の演技で一瞬揺らぎましたが、それでもやっぱりダメでしたね。
ここはもう我らがアクアに出張ってもらうほかありません。まだ登場していないアクアの感情演技を用いれば、もしかしたら重曹ちゃんの本気を引き出すことができるかもしれない。「今日あま」の時もB小町のファーストステージの時も、重曹ちゃんの魅力を引き出すのはアクアの仕事なのです。
ていうかアクアさん、あかねちゃんと協力する時に「(あかねが)有馬に勝ちたいなら手伝うけど?」みたいな、あかねちゃんのお願いだから仕方なくみたいなノリで手を結んでたけど、本当は自分も重曹ちゃんが輝いてるところを見たかったんじゃないの~??全くアクたんは素直じゃないんだから~。
さて、重曹ちゃんの本気の演技を引き出すべく結託したアクアとあかねちゃん。果たして二人は重曹ちゃんの本気を引き出すことができるのか、そしておそらくそろそろ出るであろうアクアの感情演技はどれほどのものなのか。
2.5次元舞台編はまだまだ盛り上がっていきそうです!
それではまた次回!
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