【推しの子】第94話感想 ルビーの大躍進

【推しの子】

※この記事はネタバレを含みます。

【推しの子】第94話「躍進」が更新されました!

ルビーが炎上騒動を解決したお話から一週間が経ちましたね。

こちらの時間では一週間ですが、【推しの子】内の時間ではまた半年の時間が経ったようです。これまた結構時間が経ちましたね。

その間のルビーの活躍は目覚ましいものだったようで、半年の間にルビーは世間や業界から注目され、沢山の仕事を持ってくるようになっていました。

ルビーが活躍して世間から注目されるのは嬉しいのですが、前回の引きやお話の流れから不穏さが感じられてしまい、どうにも諸手を挙げて喜ぶ気にはなれません。

このルビーの躍進劇が終盤で上手い具合に着地してくれればいいのですが。

さて、それでは感想を書いていきましょう!

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【推しの子】第94話「躍進

人気急上昇中のルビー

「深掘れワンチャン!」の炎上騒動から半年、前回のルビーの宣言通り、ルビーは瞬く間にスターへの道を駆け上がっていきました。

業界の有識者が集まりその年に最も活躍したアイドルを決める「女性アイドルアワード」で、ルビーは「新星賞」という賞を受賞。この賞がどれほど凄いものなのかはよくわかりませんが、とにかく新しい星に例えられるほどのもの凄い活躍をしたということなのでしょう。

さらに、ルックスの良さや強烈なおバカキャラに加え、トークやアドリブもこなせるということで業界内でも評価が高いとのこと。「深掘れワンチャン!」でリポーターをしていた時も思いましたが、ルビーはなかなか上手に立ち回っているようです。

そして、ルビーと言えば当然「B小町」も注目されます。元々ネット界隈では人気のあった「B小町」ですが、ルビーの活躍によりさらに知名度が上がり、チャンネル登録者数も30万人から97万人と、半年の間で100万人目前まで伸びていました。これは凄い。

ただ、このチャンネル登録者数の伸びはルビーの活躍によるもの。ルビーばかりが注目されていて重曹ちゃんやメムさんがおまけみたいな扱いをされているのはちょっと…というか、とても寂しいですね…。(吹き出しで二人の目元隠さんといて…)

この半年間でユーチューブ、アイドル、テレビタレントと様々な分野で活躍したルビーは、まさに「令和を象徴するアイドル像」とまで呼ばれるようになりました。そんなルビーの目的は、アイの意思を継いでドームに立つこと(それと復讐)。テレビのインタビューに「必ずドームに立つ」と宣言するルビーからは、変わらず強い意志を感じます。

己が目的を達成せんと快進撃を続けるルビー。しかし、今のままで大丈夫なのだろうか。成り上がることに夢中になって大事なものを見落としてはいないだろうか。

ルビーが売れるのは良いことですが、心配や不安は拭い切れないですね。

週刊ヤングジャンプ2022年No.42号 【推しの子】第94話より引用

ルビー躍進の裏では…

ルビー躍進の裏では様々なところで歪みが生じていました。

「B小町」内では、特にメンバー間で仲が悪くなるような状況にはなっていないようですが、あまりにも早いペースでチャンネル登録者数が増えたこともあり、メムさんがちょっと落ち込んだような発言をしていました。明るい感じに切り替えていたり絵がデフォルメされたりしていて中和されていますが、その胸中は複雑なのだろうと感じられます。

それにしても、ルビーがいないとコメント欄が荒れる状況になっているというのは辛い…。もはや「B小町チャンネル」はルビーがいないと成り立たなくなってしまっているようです。

まあ、97万人の登録者の内、2/3くらいはルビーが連れて来た人たちですからね。ルビー目当ての登録者が半数以上ともなれば仕方のないことなのでしょうか…?

重曹ちゃんもメムさんもソロでメインを張れるほどの実力者なのですが、半年間の新規登録者でその魅力に気づく人はあまり多くなかったんですかね…。

「B小町」に多少の変化があった一方、苺プロの社長であるミヤコさんは仕事の多さにてんてこまいでした。

ルビーが注目されるにつれて仕事量が爆増したミヤコ社長。あまりにも忙しそうでぶっ倒れないか心配になります。ルビーはたった半年で急成長してしまったので、成長度合いに合わせて人員を増やしたり、関係各所との地道な人脈作りをする暇もなかったのでしょうね。

そんなミヤコさんの助けになっているのが、元制作会社ADの吉住でした。彼はテレビのADの仕事を辞めて、今は苺プロでルビーのマネージャーをやっているそうです。ここで吉住が出てくるのは意外でしたが、ミヤコさんが言うには「吉住が居なければ過労死していた」とのこと。ミヤコさんの助けになっている吉住に感謝です。

ただ、ミヤコさんは本心では現場でルビーを支えたいと思っているようですね。いざという時に動けるのは、やっぱり近くに居る人ですからね。特に、ルビーとアクアは生い立ちも環境もかなり特殊ですし。

ミヤコさんの言葉からはルビーを心から心配する気持ちが伝わってきます。自分は寝る暇もないくらい忙しい状況だというのに家族想いな社長です。最初の頃の、アイの出産を週刊誌にリークして報酬をホストに貢ごうとしていた人と同一人物だとは思えませんね。

ルビー躍進の裏で、「B小町」もミヤコ社長も状況に変化があった様子でした。頼むから「B小町」は内部分裂しないでほしいし、ミヤコさんは過労で倒れるなんてことはあってほしくないです…。神様仏様作者様、そこんとこよろしくお願いいたします。

週刊ヤングジャンプ2022年No.42号 【推しの子】第94話より引用

誰かの意思

ルビーが順調に仕事を獲れている状況を、ミヤコさんは「運がいいだけ」と言っていました。「誰かの意思を感じる位に運がいいだけ」と。ミヤコさんは、このルビーの大躍進に何者かの意思を感じているようです。鋭いですね。

後日、アクアは釣り堀へとやってきていました。その理由は勿論、壱護に会うためでした。

ついに、アクアと壱護が再会しましたね。壱護は髪も髭も整えて昔のようなさっぱりとした姿になっていますね。ちなみに、アクアはルビーの後を尾行して壱護の居場所を調べたようです。まあ、妹が休日の度に行先も言わずに消えたら兄として心配にもなりますよね()。

流石はアクアと言いますか、アクアは壱護を見つけた瞬間から壱護がルビーに入れ知恵をしている人物だと気付いていました。さらに、勝手に仕事を獲ってきていることにも気付いていたようです。

ルビーへの入れ知恵や勝手に仕事を獲ってきていたことについて問い詰めるアクア。しかし、アクアは壱護がまだドームへの夢を諦めきれていないことにも気が付いていました。

アクアと壱護の再開、そしてアクアの核心を突いたこの一言に壱護はどんな反応をするのでしょうか。次のお話が気になりますね。

週刊ヤングジャンプ2022年No.42号 【推しの子】第94話より引用

感想/まとめ

ルビー大躍進の裏側を知ることができたお話でした。

前回のお話からもう半年も経ったんですね。月日が流れるのは早いものです。

その半年の間に、ルビーは随分と活躍していたようです。今や、一般人も業界人も注目するまさにスターの原石。たった半年でここまで注目を集めたのは流石と言わざるを得ません。

ルビーの大躍進は喜ぶべきことではありますが、その裏で起こっていることを考えると素直に喜ぶこともできません。

アイドルユニット「B小町」は内部分裂の危機というほど酷い状態にはなっていないようですが、世間的には現状ルビー”だけ”が「B小町」みたいな扱いをされているところに少し不安を覚えます。

短期間であまりに登録者数が増えたことでメムさんは複雑な思いをしているみたいですし、配信ではルビーがいないからとコメ欄を荒らす輩がいるみたいですし…。そんな状況のせいでルビーが来るまで撮影もできなくなってしまったようです。今すぐどうこうというわけではありませんが、あまりよくない状況ですね。

また、ミヤコさんもルビーが売れたことで急激に増えた仕事に忙殺されていました。あらゆる方面からの調整や営業などを殆ど全てミヤコさん一人で回しているようです。そりゃ大変だって…。

吉住がADを辞めてルビーのマネージャーになってくれたからなんとかなっているものの、ルビーの身の回りの世話までミヤコさんがやっていたら本当に過労死してしまいかねません。経緯はよくわかりませんが、吉住がマネージャーやっててくれててよかったです。

苺プロは元々ユーチューバーなどの個人で活動する人を集めた事務所でしたから、サポート役の人員もそんなに多くなかったでしょうし、なによりルビーの成長が早すぎて組織を再編する暇もなかったのでしょうね。

そんな超多忙な中でも本当はルビーの傍に居たいと思うミヤコさん。ルビーのことを大切に想っているのが伝わってきます。本当に、過労でぶっ倒れるのだけは気を付けてもらいたいです。

やはり、ルビーの急激な成長によってそこかしこで歪みが生じている様子。今回は登場しませんでしたが、学校でのフリルやみなみとの関係にも何かしら影響が出ているかもしれませんね(前回の引きでみなみがルビーを心配そうに見ている描写もありましたし)。ルビーは本当にこのまま突き進んで大丈夫なのだろうか…。

さて、今回のお話の終盤では、ついにアクアと壱護が再会しましたね。二人が再会したことで物語はどのような展開を迎えるのでしょうか。

陰でコソコソ入れ知恵をするくらいなら、いっそのことミヤコさんに謝罪したうえで一緒に会社を切り盛りする手もあるような気もしますが、そんな単純な話でもないのでやっぱりどんな展開になるかわかりませんね。

そもそも、ルビーが売れたら壱護はアイに関わっていた人たちの情報をルビーに教える約束をしていますから、その辺りを壱護がどう考えているのかも気になります。

ルビーの躍進だったり、その裏で生じている歪みだったり、アクアと壱護の再開だったりと、次にどうなるのかわからなくなってきた【推しの子】。これから先どんな展開が待っているのか、次のお話が気になりますね。

しかし、来週の【推しの子】は休載です。いつものサイクルですね。最近の【推しの子】はちょっと不安になるような展開が続いていますが、定期的にファーストステージ編でも読み返して心の平穏を保つことと致しましょう。

P.S.

それにしても、時間の飛ばし方が凄いですね…。

宮崎行ってルビーが闇堕ちしてから半年が経った時はマジかと思いましたが、それからほどなくしてまた半年も経ってしまいました。

確かに、いくらルビーやアクアの芸能界での活躍を表現したくても一月二月で爆売れなんてことはありえないでしょうから、活動実績を表現したければ半年くらい飛ばすのが丁度いいのかもしれません。

ただ、そうすると重曹ちゃんとアクアは半年もの間、微妙な関係のまま特に関係改善とかしなかったんですかね…?それはそれで二人の関係性はそのままでいいのかというか、重曹ちゃんをあれだけ泣かせておいて放置でええんかって気がしてきます。

それと鏑木Pですが、確か彼「東ブレ」の舞台が終わったあたりで重曹ちゃんのスター性について語ってた気がするんですが、結局重曹ちゃんは使わないんか?あれから作品内時間で一年以上も経ってますけど、あのスター発言は何処で回収するつもりなんや?

まあ、これからの展開で重曹ちゃんを動かすための伏線を張ったのでしょうけれど、作品内の時間で数年経ってから「君にはスター性がある!」とか言ってテレビで使いだすこととかあるのかな?それともあれは鏑木Pのただの独り言か…?その辺は芸能界やテレビに疎いからわからないや…。

いろいろダラダラと書きましたが、結局何が気になっているのかと言いますと、半年単位で時間ぶっ飛ばすのはいいけどキャラの関係性とか伏線の回収とかその辺どうするのかなとちょっと気になりました。

あと、サブタイの「躍進」って81話のサブタイと被ってるような気がするんですが、これにも何か意味があるんですかね?

それではまた次回!

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コメント

  1. 推しの子推しの子 より:

    いつも楽しみに読ませて頂いております。いやー、毎回秀逸な記事を本当にありがとうございます!アプリで追ってるので毎回先が気になってここに飛んでくるのですが、お忙しい中でしょうにいつもお仕事が早くてホントにありがたいです(でも決して無理はなさらず…)!しかも、毎度読んでいていろいろ気づかされることも多く倫理観と物語の読み手としての力が素晴らしいなと毎回感動しております。こんな読み手の方がいて両先生方も漫画家冥利につきると思います。これからも応援しております!

    • 重平 重平 より:

      推しの子推しの子さん、ありがとうございます!
      お褒めに預かり嬉しいです。いつも好き勝手なことを書いてしまっていますが、楽しんでいただけたなら幸いです。
      拙い文章ではありますが、どうぞこれからもよろしくお願いします!

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