※この記事はネタバレを含みます。
どうも、重平です。
【推しの子】第39話「ちょっと楽しいお仕事」が更新されました!
ふむ。【推しの子】のサブタイトルは大体一言で表されることが多いのですが、今回のサブタイはちょっと長めで珍しいですね。
笑顔の女の子がサムネですが、前回の次回予告でアイドルの”光と陰”って書いてありました通り、陰の部分にも触れています。
まあ、アイドルの陰というか、他の事にも当てはまりそうではありますが、アイドルは光が強い分、陰をより濃く感じるのかもしれませんね。
と、読み返す度にいろいろ考えてしまう今日この頃。
それでは感想を書いていきましょう!

【推しの子】 第39話 登場人物
- 星野瑠美衣(ほしのるびぃ)
以下、ルビー
アイの子供で双子の妹。さりなの生まれ変わり。
会場でオタ芸してた兄に気づいていなかった妹。
帰りの車の中では爆睡していた。
- 有馬かな(ありまかな)
以下、有馬
別名:重曹ちゃん(重曹を舐める天才子役)
苺プロ所属の女優でありアイドルの「10秒で泣ける(元)天才子役」。
ステージでは危うい場面もあったが、スました顔でオタ芸をするアクアのおかげで持ち直した。
その後のアクアとの関係は・・・ - MEMちょ
以下、メム
公称18歳。実年齢は25歳。
帰りの車の中で、MEMちょ、ついに気づく。 - 星野 愛久愛海(ほしの あくあまりん)
以下、アクア
アイの子供で双子の兄。ゴローの生まれ変わり。
会場でキレのあるオタ芸を披露していたくせに、有馬以外に気づかれていないことをいいことにしれっと帰りの車の中で待機していた。 - 斎藤ミヤコ(さいとうみやこ)
以下、ミヤコ
芸能事務所苺プロの社長。
さり気ない気づかいができるアシストのプロ。
超有能。 - 鈴城まな(すずしろまな)
今回の閑話休題の主人公。
大手アイドルグループの姉妹グループに所属するアイドル。 - 黒川あかね(くろかわあかね)
以下、黒川
最後にちょっとだけ出てた。
—————————————————————————- - 星野 アイ(ほしのあい)
以下、アイ
アイドルグループ「B小町」の元センターであり、双子の母親。
20歳の誕生日とドーム公演当日、ストーカーに襲われ亡くなる。 - ゴロー
産婦人科医師。病院に入院したアイの担当医師。
アイの出産日当日に何者かに襲われ命を落とし、気が付くとアクアに生まれ変わっていた。 - さりな
ゴローの勤める病院に入院していた患者。ゴローとは仲が良かった。
アイの大ファンであり、ゴローがアイのファンになるきっかけとなった人物。
享年12歳。
【推しの子】第39話「ちょっと楽しいお仕事」
さて、今回は閑話休題。B小町ではなく、とあるアイドルのお話がメインでした。
(後半にB小町も出てくるけどね)
そのとあるアイドルとは、大手アイドル事務所に所属する「鈴城まな」さん。
彼女の視点から語られる芸能界とはどのようなものなのでしょうか。
「鈴城まな」の芸能人生
「鈴城まな」は、大手アイドルグループのうち10を越える姉妹グループの一つに所属するアイドルで、ジャパンアイドルフェス(JIF)への出演はなんと4回目。
大手アイドルグループの姉妹グループということもあると思いますが、それでも大舞台に4回も出演するなんて、当人にも人気がないとできない凄いことですよね。
根っからのドルオタである彼女は、可愛い女の子が大好き。
ステージでの出演を終えると、さっき楽屋ブースでちらりと見かけた可愛い子(たぶんルビー)のステージを見に行きました。
そこでルビーのパフォーマンスを見た鈴城は、暫しルビーに見惚れると、ある決断をしました。
それは、”アイドルを辞めること“でした。
ええ!なんで辞めるんや!と思うところですが、彼女にも色々思うところがあったのです。
ある程度生きていれば、自分の今の現状に満足していながらも、ふと「このままでいいのか」と思うことが誰しもあるかと思います。
それは、他のメンバーと比べて自分への曲の担当割りが少ない時だったり、テレビでの映りが一瞬しかなかった時だったり。
あるいは、新人アイドルの輝きを見て「私もこうなりたかった」と思った時かもしれません。
そういった現状への不満や壁を感じた時、それを乗り越えていくには相応の情熱が必要となってきます。
しかし、鈴城の場合は壁を乗り越えていけるほどの情熱を持ち合わせていませんでした。
とはいえ、鈴城も最初からやる気がないのにアイドルになったわけではありません。
根っからのドルオタである鈴城は17歳の頃に大型アイドルオーディションに合格し、10を超える姉妹グループの1つに所属することとなりました。
憧れだったアイドルになれたのです。
お客さんの前で歌って踊って、たまに演技の仕事をしたり、テレビのバラエティー番組に出演してみたり。
自分に好意を向けてくれるファンもいたりして、一般人だった頃には憧れでしかなかった事をたくさんできて、きっと凄く充実していたことでしょう。
しかし、そういったかつての憧れは、ある程度売れたアイドルになったことで割と早い段階で叶ってしまいました。
その上、もっと上を目指して頑張ろうにも、グループ全体で200人以上の大所帯の中ではなかなか目立つこともできませんでした。
特徴や性格などが様々な人気商売に”絶対に売れる方程式”などあろうはずもなく、それでも最初はもがいていた鈴城も、いつしか現状維持に甘んじるようになってしまいました。
憧れの芸能人活動も、慣れてしまえばそこにあるのは「ちょっと楽しいお仕事」だけ。
“仕事”である以上、人間関係は大変だし、色々制限もかかります。
アイドルであることに慣れ程よく満たされてしまった鈴城は、次第に現実を見せられて少しずつ変わってしまったのでした。
鈴城は会場からの去り際、自分にアイドルを辞めるきっかけを与えたルビーに、「いつまでもそのままでいてほしい」と思いました。
それが一番難しいことだと、自分が一番よくわかっているのに。
その後、芸能生活を6年続けた24歳の鈴城は、この2週間後に芸能界完全引退を公表し、大手衣料メーカーの営業に転職して芸能界から姿を消したのでした。
鈴城まなの人生に触れて・・・
どんなに憧れて入った場所でも、慣れてしまえばただの現実になってしまうか…。
むむぅ、これはなかなか考えさせられますね。
読み返す度に他人ごとではないなと感じさせられます。
具体的にどうこうと述べられるほどの知識が私にはないのですが、なんかこう…うまく言えないけど…他人ごとではないですねぇ(2回目)。
どれほど好きだと情熱を持っていたとしても、何年も続けていく中で最初の頃の情熱を維持し続けるなん無理に等しいでしょうし、ましてや”仕事”となると思い通りにならないことや嫌な事だって必ず起こってきますからね。
私も「このままではいかん!」と思って行動を起こそうとすることがたまにありますが、その度に「結局は今の情熱も失ってしまうのではないか」と考えてしまい、一歩踏みさせないことがよくあります。
そうして現状維持に甘んじれば、なんとまあ居心地の悪い事。
そんな私からすれば、ちょっとでも「楽しい」と思える仕事ができるなんて羨ましい限りですけどね。
しかしこうして芸能界を去る人がいることを考えると、新生B小町の面々はメンタルが強い子ばかりですね。
ルビーはやっとやりたいことをやり始めたところではありますが、前世で現実の辛さは知っているし、アイの件でネットの恐ろしさなども経験、芸能人の子供なので芸能界の嫌な部分もおそらく知っているでしょう。
メムさんはインフルエンサーやタレントとして知名度があるので、ネットや芸能界の酸いも甘いも経験しているでしょうし、学生の頃は一度夢を諦めて家族のために働き通しだった過去があります。
ていうか、24歳でアイドルを引退した人がいるのに、25歳でアイドルを始めたってのがもう凄い。
そして、芸能云々で言えばやっぱり重曹ちゃん。
重曹ちゃんは芸歴10年以上の大ベテランで、子役の頃に成功したものの大きくなってからは周りから相手にされなくなって、芸能界の嫌な部分をたくさん経験しているわけです。
だからですかね、妙に達観したような現実的な発言や、悟ったような発言をすることが度々あります。
鈴城と同じく、夢ばかり見ていたような時期はそれこそ子役の頃に過ぎ去っているのでしょう。
しかしながら、毎朝のジョギングを欠かさなかったり、最初は下手だった歌も練習してカラオケで90点台を出せるほど上手くなっています。
ルビーやメムさんなら「(アイドルを)やりたかったから」という動機があるのでわかりますが、これほど現実を見せられてなおこれだけの努力を継続できる重曹ちゃんは本当にすごいと思います。
子役時代が終わったらさっさと芸能人なんて辞めて、一般人として友達と遊んでいる方がよっぽど楽だったでしょうに、何がここまで重曹ちゃんを頑張らせたのでしょうね。
あ、アクアか(笑)。
ファーストステージ後のB小町
前半~中盤まで「鈴城まな」から見た芸能界のお話でしたが、後半には我らがB小町のパートがちゃんとありました。
ファーストステージを終えてヘトヘトのB小町がミヤコの待つ車に到着すると、車内には既にアクアが乗車していました。
ここでルビーが「あ、来てたんだ」って、あんな目立つオタ芸披露してた兄に気づいてなかったんかい!
まあ、それは置いといて、ルビーの後ろで気まずそうにしている重曹ちゃん。
車に乗り込んでからも気まずそうに口を閉ざしていましたが、ここで重曹ちゃんから「(ステージが)どうだった」とアクアに話しかけます。
しかし、アクアの評価は「初めてにしてはよくやったんじゃないか」となんだかそっけない感じ。
アクアの評価に不満を抱いた重曹ちゃんは「もっと褒めろ」と言い返しますが、アクアはこれ以上褒めようとはしてくれません。
というのも、アクアは重曹ちゃん達ならこれからもっと凄いライブをするだろう思っていて、「ここで高得点を出すのはもったいない」と考えていたのでした。
うーん…アクアが新生B小町を好きすぎる…絶対重曹ちゃんの事好きやろお前…。
そんなアクアの言葉に「あっそ」で返す重曹ちゃん。
運転をしていたミヤコは「やっと話をする気になった」と胸をなでおろし、助手席にいたメムさんは「なんだか仲悪いですよね」とアクアと重曹ちゃんの関係を心配していました。
しかしここで、ミヤコが「あれはそういうのじゃない」と言ったかと思うと、最後列に座っているアクアに「あかねとは上手くいっているのか」と尋ねました。
ミヤコからあかねちゃんとの関係を訊かれたアクアの答えは、「只の仕事相手だし、あれから会っていない」と答えました。
それを聞いた重曹ちゃん、テンション上がってニコニコになって、「あんたも哀れね~!」とアクアのことを急に煽り始めました。
そんな重曹ちゃんの様子を見ていたメムさん、先ほどのミヤコの言葉と相まって、遂に重曹ちゃんの気持ちに気づいてしまいました。
まさか!と思って注意深く重曹ちゃんを観察すると、重曹ちゃんはアクアとあかねの関係を知ってあからさまにホッとした表情をしているではありませんか!!
あかねちゃんの気持ちを知ってる上に重曹ちゃんの気持ちも知ってしまったメムさんは、どちらを応援するべきなのかと一人苦悩していたのでした。
一方、事務所っぽいところの廊下を歩いていた黒川あかねちゃん。
後ろから「次の仕事が決まった」と声を掛けられ、内容を確認しました。
そしてその仕事内容に一瞬驚くと、「アクアとまた一緒に仕事ができる」と嬉しそうな表情をしていたのでした。
感想/まとめ
んんんんんんんん~~~!!!
やっぱ重曹ちゃんだわー!!
アクアとあかねちゃんの本当の関係を知った途端あからさまにホッとするとか可愛いかよ!!
そいうところでコッテリオタクは悶えるんだぞわかってやってんのか!?
ホント「アク×かな」尊いわぁ…。
にしても、重曹ちゃんの気持ちに気づいていながら何か波を立てるわけでもなく、それどころかアクアへの的確な質問でさり気なく重曹ちゃんの気持ちを救ったミヤコさん、マジパねェすわ。
こんなカッコいい大人に私もなりたいものです。
でもって、重曹ちゃんの気持ちに気づいてしまったメムさん。
あかねちゃんと重曹ちゃんの間で板挟み。
今後、あかねちゃんと重曹ちゃんの恋心を語るうえで重要なキーパーソンになりそうです。
まあ、あかねちゃんと重曹ちゃんの間で、主に胃が痛くなるような面倒毎に巻き込まれそうな気もしますけどね(笑)。
狭い車の中なのにいろいろな発見があって面白いですね!
(なお、ルビーはこの間ずっと寝てました)
さて、今回は前~中盤まではとあるアイドルの閑話休題、後半はライブ後のB小町の様子といった構成でした。
真面目な話で色々と考えさせてくれたかと思えば、尊死不可避で悶え狂うほど面白い話もしてくれる。
この”真面目”と”笑い”の温度感がクセになりますね。
そんな泣いて笑える面白い【推しの子】ですが、次号で新章が明らかになる様子。
そうか、次で40話ですからここで区切りってわけですね。
次の新章は一体どんな内容になるのでしょうか。
【推しの子】は先が読めないところがありますから、新章となると一層ワクワクしてきますね!
それではまた次回!
単行本発売中!
【推しの子】はヤンジャン!アプリかジャンプ+アプリで読めます!(ジャンプ+は一週間遅れの更新です)
チケットで無料とか、初回無料とか、結構無料で読めるのでおススメです。


これまでのお話はこちらから

コメント
個々アニメだと8割程カットされた回だ
TGLLC#★!さん、ありがとうございます!
アニメだと「鈴城まな」さんはちょっと出てきただけでしたね…。