※この記事はネタバレを含みます。
この記事は【推しの子】第114話「個人間オーディション」と第115話「役」の、二話分の感想になります。
まずは、更新が遅れてしまい申し訳ありません。仕事では久しぶりの激務に加えて休日もいろいろ予定が重なり上手く時間を捻出することができませんでした…。次回以降はなるべくいつものペースに戻したいと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、気を取り直して感想へと参りましょう!
今回は投稿が遅れてしまったこともあり、第114話と第115話の感想を同時に書くことといたしました。内容も続いているので無理に分けることはないかなと。ただ、二話分なので記事が少し長めです。
個人間オーディションは不知火フリル、星野ルビー、黒川あかねの三人で開催されました。主演を誰が演じるのか、コネや知名度ではなく実力で決めたいというフリルの要望から始まったオーディションですが、三者三葉の演技を通してその人の人間性が垣間見えるなどなかなか面白いオーディションになっています。果たして主演の座を勝ち取るのは誰なのか、結末が気になるところです。
それでは感想を書いていきましょう!
【推しの子】第114話「個人間オーディション」
集う実力者たち
五反田監督の新作映画「15年の嘘」の主演を誰が演じるかを決める個人間オーディション。フリルはその開催地に都内某所の公民館を選びました。
なんでも、公民館など行政の建物はハコモノの使用料金が意味わからんくらい安いらしい。その額、2時間で200円。民営のレンタル部屋の相場は知りませんが、どう考えても2時間で200円は安いですね。
先にフリルとルビーが入り、後からあかねちゃんが合流。久しぶりのあかねちゃん登場ですが、ルビーはどうやら少し気まずい様子。まあ、兄の元カノですからね…。一度は「お姉ちゃん」とも呼んでますし、ルビーの気持ちもわかる気がします。
そんな気まずそうなルビーはさておき、あかねちゃんは荷物を降ろすなりフリルに「どんな裏があるのか」と尋ねました。流れに任せておけばフリルが新作映画の主演になれるというのに、わざわざ主演の座を失うようなリスクを冒すことに疑問を抱いていたようです。
最初は裏なんてないと返答したフリルでしたが、あかねちゃんの追及は躱せないとわかると、一つため息をついた後に実は”ちょっとだけ裏がある”ことを明かしました。ここでは詳細は明かしてくれませんでしたが、追々明らかになるので楽しみにしていましょう。
とはいえ、個人間オーディション開催の理由は”フリルがただ気持ちよく仕事をしたいから”というのが9割を占めているとのこと。フリルさんもなかなか言いますねぇ。
理由を聞いたあかねちゃんは「(フリルの私情には)興味がない」と言って帰ろうとしましたが、相方がアクアだと知るとオーディションに参加することを決めました。
この引き留め方はちょっとズルいような気もしましたが、この一言であかねちゃんが心変わりしたということはまだアクアに未練が残ってるんですかね…。結構酷い別れ方をしていましたが…あかねちゃんの心情をもう少し知りたいところです。
テーマは”嘘吐き”
個人間オーディションを開いたものの、ルビーとあかねちゃんは台本を貰っていないためどんな役を演じればいいのかわかりません。そこで、フリルがテーマを決めて、それに応じて即興劇(エチュード)をするという形で審査をすることに決まりました。
フリルが決めたテーマは「嘘吐き」でした。
個人間オーディションで争われる主演というのは「アイ役」のことですから、フリルの決めた「嘘吐き」というテーマは、まさしく今回のオーディションにふさわしいテーマと言えるでしょう。
まずはお手本も兼ねてフリルの演技からスタート。フリルは嘘吐きで有名な「オオカミ少年」の演技を披露しました。
これは筆者の感想になりますが、フリルの「オオカミ少年」からは自分に構ってほしいから嘘を吐く、寂しがり屋の嘘吐きという印象を受けました。構ってほしさに嘘を吐き、最後は本当の事を言って興味を引こうとするオオカミ少年の姿は、嘘が本当になることを願って嘘を吐き続けたアイと重なるものがあるように感じました。
フリルはひとしきり演技をすると、最後は小話風に締めくくりました。うっかりコメディエンヌ適性が滲み出たそうです。
フリルの演技を見て、あかねちゃんはフリルには演技力だけではなく、つい視線で追ってしまうようなケレン味があることを感じ取りました。芸能界を生きていくうえで、注目を集める才能というのは強い武器になり得ます。
さて、フリルの次はルビーの番。果たしてルビーはどのような演技を見せてくれるのでしょうか。
【推しの子】第115話「役」
ルビーの深層心理
個人間オーディションを通して、ルビーの内面が掘り下げられることとなりました。
(闇堕ち前の)ルビーはいつも明るく天真爛漫で非常に前向きな性格に見えましたが、これは「星野ルビーという役」を演じているに過ぎないとルビーは語りました。また、前世では「天童寺さりなという役」を演じていたとも心の中で語っていました。
前世では身体が病弱で生活の全てを他人に依存していたため、生きるために親や周囲に理解のある可哀想な少女を演じる必要がありました。ルビーに転生してからは、「おそらく母(アイ)はこう育ってほしかっただろう」という考えの元、母の願い通りに育つよう振舞っていたようです。
幼少期、演技が上手いのは特殊な環境で育ったからとルビーが言っていましたが、やはり前世での入院生活のことを指していたみたいですね。
前世でも現世でも、いつでもルビーは本当の自分を隠して生きてきました。演技も”嘘”に含まれるならば、ルビーは常に嘘を吐きながら生きていることになりますね。
そんなルビーが「嘘吐き」というテーマで披露したのは、自分の「本音」でした。普段が嘘を吐いているならば、本音こそが逆に嘘になる。ルビーは普段隠している自分の醜い感情を演技に利用したのです。
いやー、そうきたかって感じですね。ネガティブな感情を吐き出したルビーの演技は、なかなか迫力のあるものでした。
ルビーの演技はフリルとあかねちゃんに概ね好評だったようです。あかねちゃんは多少厳しめの評価で、「細かい事言えば無限にあるけど、ちゃんと稽古すれば全然いける」といった評価でした。
でも、主演に引っ張りだこの売れっ子女優(フリル)と、天才と称される実力派女優(あかねちゃん)から一発で高評価を貰える素人って…普段から演じているとはいえ、ルビーすげぇな…。
個人間オーディションの思惑
ルビーの演技を受け、あかねちゃんが披露した演技はカリスマ性を帯びたアイのような演技でした。「今ガチ」でも魅せていたあの演技ですね。
アイをトレースしたような状態になったあかねちゃんは、フリルに個人間オーディションの本当の目的について問いかけました。その問いかけに対し白を切ろうとするフリルに代わり、あかねちゃんはオーディションの目的を紐解いていきました。
あかねちゃんの導き出した答えは、「このオーディションは星野アイ役を決める為のもの」というものでした。フリルはアイ役をルビーに演じてほしいと思っている。その為にオファー第二候補であるあかねちゃんを降ろそうと個人間オーディションを開催した。これがあかねちゃんの推理した答えでした。
フリルはまだ答えていませんが、まあ大体正解でしょうね。台本も読んでないのに、「嘘吐き」というテーマとフリルとルビーの演技を見ただけで察しがついたのでしょうか…相変わらず鋭い女やであかねちゃんは…。
「星野アイ役」を決める個人間オーディション。突然明かされたルビーには衝撃的だったことでしょう。競っている役が「星野アイ役」と判明した今、ルビーはどんな反応をするのでしょうか。
以前、アクアは「おそらくルビーは関わりたがらない」と考えていましたが、果たしてどうなるのか。次回のルビーがどう動くか気になりますね。
感想/まとめ
個人間オーディションの開催と、ルビーの内面が掘り下げられたお話でした。
個人間オーディションを開催した思惑ですが、フリルはルビーに「星野アイ役」をやらせたいと考えていたようですね。ただ、どうしてそう思ったのかは少し疑問が残りますね。
我々読者の視点や昔から交流のある五反田監督の視点から言えばルビーにアイ役をやらせたいというのはよくわかるんですが、今まで友人として接してきたフリルが、何故アイ役をルビーにやってほしいと考えたのでしょうか。
ルビーは演技ができるといっても流石にフリルの方が上手ですし、プロとして最前線で活躍しているフリルが単に情が移ったみたいな理由でルビーに主演の座を渡そうとしているとも思えません。
アイ役をルビーと競うからには相応の理由があるのだと思いますが…個人間オーディションを開催した本当の理由についてフリルの口から明かされるのが楽しみですね。
それからあかねちゃんよ…あんたすげぇや…。台本に目を通さず、フリルとルビーの「嘘吐き」の演技を見ただけで「星野アイ役を決めるオーディション」だと見抜くとは…。驚異的な洞察力は未だに健在ですね。
さらに、ルビーを星野アイ役に据える為にオファー第二候補の自分を降ろそうとしている、ということまで見抜いてしまったあかねちゃんですが、これを見抜いたうえでどう出るのか気になりますね。
そして、ルビーについてはかなり内面が掘り下げられましたね。幼少期に「演技が上手い」とアクアに言われたことの伏線回収もされました。まさか、完全に素だと思っていた性格が演技によるものだったとは。
前世のさりな時代、現世のルビー時代とどちらも本音を隠して生きてきたルビー。過酷な入院生活と最愛の母の死というショッキングな出来事はルビーの人格形成に多大な影響を与えていたようです。(闇堕ちの原因となったゴローの死もね)
流石に過去の言動全てが演技(嘘)だとは思いませんが、こうなってくるとどこまでが本当でどこからが嘘なのかちょっとわからなくなってきますね。こいつぁ思ってたよりも深い闇を抱えたキャラクターを生み出してくれたものやでぇ…。
しかし、普段から嘘(演技)を吐いて生きてきたというのは、どこかアイと重なるところがあるように思いますね。アイも息をするように嘘を吐いて自分の本音を隠して生きてきた人でしたから。
ルビーの内面が掘り下げられた結果、ルビーの意外な一面が見えてきました。悪い意味ではありませんがルビーの印象が少し変わった気がします。これからのルビーの活躍がますます楽しみになってきました。
それにしても、「星野アイ役」は誰が演じることになるのでしょうか?
個人的にはトレース能力と私の願望を加味してあかねちゃんに演じてほしいなぁとは考えてはいますが、ルビーの内面も掘り下げられた今、ワンちゃんルビーが主演を飾る可能性もあるのかなぁ…。(ちなみにフリルが演じるという線は私的にはあまりしっくり来ていません)
でも、アクアの言うようにルビーはアイにあまり深く関わりたがらないかしれませんし…うーん、ルビーがどう動くかで変わりそうな気もしますが、まだどうなるかわかりませんね。
「星野アイ役を決めるオーディション」というのが明かされた今、個人間オーディションがどのような展開を迎えるのか楽しみにしていきたいと思います。
さて、個人間オーディションはここからが本番。果たして「星野アイ役」は誰が演じることになるのか、次回のお話が楽しみです。
しかし、明日(4月20日)の【推しの子】は休載です。いつものサイクル休載ですね。
今はアニメの放送も始まったので休載中も寂しくないですね!次回のお話を楽しみに待つといたしましょう!
P.S.
フリルのこの表情、なんか好き
アニメ【推しの子】放送開始おめでとうございます!!
アニメ【推しの子】!本放送開始おめでとうございます!!!
ついにこの時がやって来てしまいましたね!心から喜ばしい限りです。反響も凄い様子で、アニメが放送された直後から一気にTwitterが賑やかになった気がします(ファンアートとかね)。
これから第二話、第三話とアクアやルビーたちの活躍が見られるのか…いやぁ楽しみですね。
アニメの放送も大変嬉しいのですが、それと同じくらい嬉しいのが、YOASOBIさんが歌う主題歌の「アイドル」が聴き放題になったこと。映画館で聴き惚れてからというもの、「アイドル」の配信を心待ちにしていましたからもう本当に嬉しいです!
しかもPVの力の入れようも凄くて、これ無料公開でいいの!?ってくらい手が込んでいました。音楽といいPVといい、素晴らしい作品を提供してくださった関係者の皆様には感謝しかありません。これからもYouTubeが擦り切れるくらいリピートしていきたいと思います。あとは、楽曲をアナログで残しておきたいのでCDの発売を待つばかりですね!
ていうか、公開から一週間ほどで既に2000万再生超え…。【推しの子】の話題性とYOASOBIさんの影響力…おそろしいでぇ…。
そんな素晴らしい「アイドル」は下にリンクを貼っておきますので、もしもまだPVを見ていないという方は是非とも見に行ってみてください!
そして、アニメ【推しの子】はTOKYO MX、ABEMAで毎週水曜日の23:00から放送中!
その他さまざまなテレビ局や配信サイトでも視聴することができます!是非ともこの機会にアニメ【推しの子】を楽しみましょう!
それではまた次回!
単行本発売中!
【推しの子】はヤンジャン!アプリやジャンプ+アプリなどで読めます!(ジャンプ+は一週間遅れの更新です)
チケットで無料とか、初回無料とか、結構無料で読めるのでおススメです。
アニメ【推しの子】放送開始!!主題歌の「アイドル」とメムさんの動画も是非!!!
これまでのお話はこちらから
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